セロトニン不足が引き起こす諸症状「病気や身体痛み」
セロトニンの影響が及ぶのは感情や情動だけにとどまりません。実は体内におけるセロトニンの分布率でいうと脳内にあるセロトニンは僅か2%しかないのです。90%が消化管にあり、残りの8%が血小板に分配されています。そのため、人間の活動の大部分(食欲、睡眠、生殖、運動、体温、呼吸、消化、心臓等)と密接に関わっています。
頭痛
片頭痛とは太い血管をさらに拡張し、細い血管をさらに収縮することによって引き起こされます。セロトニンは血管の拡張、収縮を適切に調節するの役割を持つので、セロトニンの不足は片頭痛を招くことになります。セロトニン濃度の急激な低下は必ず頭痛を伴います。片頭痛が起こりやすい人は全身のセロトニン代謝が阻害されています。頭痛発作時にはセロトニンが大量に消費され、尿中と血漿中のセロトニンの老廃物が増加してしまうのです。
便秘と嘔吐
セロトニンの大半が配されている消化管は、食べ物を撹拌消化するための収縮と弛緩をくり返す運動や、それらを体内の下方に送る蠕動運動が行われています。セロトニンが筋肉に刺激を与えることによってこれらの運動を活発化させます。 また、セロトニン不足は便秘を招きます。人間の嘔吐中枢は異物を食べることにより刺激され、その結果興奮して嘔吐を起こします。その刺激の仕組みは神経から放出されるセロトニンによるものです。抗がん剤などでセロトニンが増加すると嘔吐が起こりやすくなる傾向にあります。
摂食障害・肥満・糖尿病
満足感、充実感をつかさどる脳内のセロトニンが不足すると、視床下部の満腹中枢への伝達が阻害され、いくら食べても満腹感が得られません。その結果過食状態を引き起こし肥満を招きます。そのうえセロトニン不足は各機能の不活性を招き、基礎代謝を下げ、脂肪の燃焼を妨げてしまいます。 さらに耐糖能も傷害されるため、糖尿病にかかる可能性が高くなります。外見がやせてみえても内臓脂肪がたくさんついている恐れがあるので要注意です。
骨格のゆがみ
脊髄を伝ったセロトニンは腹筋や背筋などの「抗重力筋」を刺激し、その働きをつかさどります。そのためセロトニンが不足すると抗重力筋の働きが阻害され、骨格がゆがんでしまい、きちんとした姿勢が保てなくなってしまいます。待合時間などにきちんとした姿勢が保てず、ついつい壁に寄り掛かったり座ったりしてしまう人などはセロトニンが不足している恐れがあります。
更年期障害・生理前後や産後のうつ状態・生理不順
女性は生理の関係でセロトニンの量が一ヶ月周期で増減します。セロトニンの量が最も増大するのが排卵前後で、そのためこの時期女性は精神的に最も充実しています。逆にセロトニンが最も減少する時期が更年期や生理前、産後です。この時期に女性がうつ状態になりやすいのは、女性のエストロゲンは急激に減少し、それに伴いセロトニンの受容体がも減少しているためです。要するに女性ホルモンはセロトニン受容体の発現を促すのです。
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